【NEWS】建築費の国際比較
最近高騰を続ける建築費
木材やコンクリート、ガラスから内外装材など、建築資材の高騰が続いています。
「日経クロステック」「日経アーキテクチュア」が、【建築費も「安いニッポン」】と題して国際比較をしている記事を紹介します。
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この記事によると、日本では、2011年を100とした鉄骨造事務所の建築費指数は(工事原価)は、22年9月に135.0に達したそうです。
この建築費を世界の主要都市と比較してみると、フランスのパリやオランダのアムステルダムと大差はなく、米ニューヨークや英ロンドンよりも低い水準とのこと。特に、米ニューヨークの上昇率は高く、この32年間で建築費は2.99倍、東京は同1.45倍と、その差は歴然のことです。
また、この32年間で、米国では建設投資と労務費がそれぞれ274%増、54%増といずれも大きく上昇し、仕事量の増加に伴い賃金も大きく上昇、建設業就業者数も増加するという好循環になっているそうです。
一方、日本の建設投資は22%減と大幅に減速、労務費は19%増にとどまっていて、「建設需要の大幅な減少に伴い、賃金の上昇が鈍化し、就業者数が減るという負のスパイラル」に陥っているとのことでした。
まさに、「デフレ経済」を象徴している国際比較でした。来年こそ、建設業だけではなく、日本全体がデフレから脱却して、負のスパイラルから抜け出さないと、益々世界から取り残されていくことになります。政府には、増税の検討ではなく、減税の検討や各企業が継続して賃上げができる環境づくりに専念してもらいたいと思います。