空き家対策

空き家対策

空き家問題とは

平成30年「住宅・土地統計調査」の結果、空き家数は848万9千戸と過去最多となり、全国の住宅の13.6%を占めていることが分かりました。
空き家については、少子高齢化の進展や人口移動の変化などを背景に、増加の一途をたどっており、管理が行き届いていない空き家が、防災、衛生、景観等の面で人々の生活環境に影響を及ぼすという社会問題が起きています。
そして、この調査でいう「空き家」とは、1年以上人が住んでいない住居用建物をまとめて「空き家」と呼び、その内訳は以下のとおりです。
 ①売却用 ・・・・・・・・・ 29万3千戸          
 ②賃貸用 ・・・・・・・・ 432万7千戸
 ③二次的住居(別荘等)・・・ 38万1千戸
 ④その他 ・・・・・・・・ 348万7千戸 
「④その他」は、利用目的のない所謂空き家のことで、一般的な表現として使われている「空き家」に該当します。

また、空き家になることで、問題となるのは、一般的に以下の5つになると言われています。
 ①資産価値の低下
 ②衛生上の問題
 ③近隣や通行者への危害
 ④防災や防犯における不安
 ⑤地域イメージの低下

空き家には、所有者が居住していないのですから、その所有者が被る被害というのは、①資産価値の低下に限定されることになります。
その他の②~⑤については、 空き家の存在自体が街の景観を害したり、放火や特殊詐欺等の犯罪の温床になることも問題点として指摘されています。また、空き家の老朽化がさらに進むと、倒壊などにより近隣に直接に甚大な被害が及ぶことも考えられます。

つまり、「空き家問題」とは近所迷惑の問題であり、以上のことから、近隣住民は空き家問題の「当事者」となります。当事者のうち、迷惑をかけているのが、空き家の所有者であり、迷惑をかけられている被害者が、当然近隣住民です。

空き家対策とは

空き家対策を考える場合、登記簿上の所有者が変わったとしても、物件の管理不全の状態は変わらなかったり、また、空き家を飲食店や民泊施設等として活用したとしても、近隣の住環境を脅かす別の問題が発生するケースもあります。そうした意味で、空き家問題の当事者である近所迷惑が解消されない限り、本質的な空き家対策としては言えないと言われています。

空き家問題は、当然ながら、個々に状況や原因が異なります。したがいまして、先ずは物件の適正管理に向けての課題の全体像を正しく把握し、そこから導き出された解決の方向性を近隣住民間で共有化することが必要と考えます。そして、現状を正しく把握することや解決策の立案はもちろんのこと、実際に問題解決を図っていくには、近隣住民だけでは難しいため、どうしても専門家の力が必要になってきます。

そうした場合、行政を含めた専門家チームの取りまとめ役として、「行政書士」が相応しいと思いますので、お気軽に当事務所にご相談ください。

埼玉県の空き家の現状

平成30年住宅・土地統計調査(総務省統計局)によると、県内の住宅は約338万戸のうち、約34.6万戸が空き家となっています。そして、平成25年調査時点と比べ、空き家の戸数は約9千戸、空き家率は0.7ポイント、それぞれ減少しています。しかしながら、利用目的のない空き家(いわゆる「その他空き家」)(戸数:約12.4万戸、率:3.7%)について比べると、戸数は約1.2万戸、率は0.3ポイント、それぞれ増加しているのです。

 

PAGE TOP